
K-max Racing、苦しい戦いが続くARRC第2戦
K-max Racingは、チーム代表兼監督の芳賀健輔と、世界選手権43勝を誇り、このアジアロード選手権シリーズへの参戦も今年で3年目を迎える芳賀紀行の兄弟によるチーム。使用するマシンはYAMAHA YZF-R6(ダンロップタイヤ使用)、ゼッケンナンバーは「41」である。
ARRCはアジア5ヵ国を転戦し全6イベント12戦で争われるシリーズ。1イベントで2レースを行なうため、この第2戦も4月14日(金)に予選と決勝レース1、そして15日(土)にレース2というスケジュールとなる。開催地のチャン・インターナショナル・サーキットは2014 年に完成した比較的新しいレーキットで、全長4.554km、コーナー数12のコースが舞台となり、両レースともに18周でレースを行なう。
チームの雰囲気は良いものの、芳賀の41号車は少々トラブルを抱えていた。開幕戦で使用したエンジンの調子が良くなく、レースウィーク前に急きょエンジンを乗せ換えることとしたのだ。ただ、そのスペアエンジンも走行距離の多い個体であり、不 安が残るスタートとなった。それでも13日の練習走行セッションから積極的にマシンのセットアップを進めていき、徐々にタイムアップ。14日の予選セッションでは、序盤に1分40秒862のタイムを出し暫定10番手をキープ。その後は決勝を見据えたサスセッティン グをしながらアタック、セッションが終わってみると、ポジションは3つほど落ち、決勝グリッドは13番手、5列目センターからのスタートとなった。
そして迎えた決勝レース1は午後3時5分のスタートとなる。芳賀の乗るYZF-R6は、既にサイティングラップからすでに症状が出ていたが、だましながらのレースを進めるしかなかった。しかしレースも後半の13周目、エンジンが壊れてしまって万事休す。リ タイアとなってしまう。
翌日のレース2のため、チームはエンジンを調達し、決勝2日目の朝のウォームアップ走行で組み上げた車両の確認をしていく。車体とエンジンとのマッチングは芳しくはなかったが、それでもこのレースウィーク中のベストとなる1分40秒751のタイム、8番手 でセッション終えることが出来た。
前日と同じ午後3時5分スタートのレース2決勝では、セットアップが合わないだけでなく車体側にトラブルも出てしまい、なんとか18周を走り切り、芳賀は11番手でゴールとなった。しかしレース後に失格になったライダーがおり、順位は一つ繰り上がり10 位という結果となった。ARRC次戦はシリーズ唯一の日本ラウンド。鈴鹿サーキットで6月3日(土)~4日(日)に開催される。


芳賀健輔 | チーム代表兼監督
「開幕戦のジョホールで使用したバイクを整備していたのですが、思いのほかエンジンの状態が良くなく、レースウィークに入る直前にエンジンを乗せ換えて、第2戦に臨みました。しかし、そのエンジンも過走行のものだったこともあり、やはりレ ース1決勝中にトラブルが起きてしまいました。レース2では、エンジンを乗せ換えることでとりあえず完走することができました。できればシングルフィニッシュと行きたかったのですが、このシリーズを長く戦っている他チームとの差はなかなか解消 されるものではないなぁと感じております。これまでの2戦を終えて、バグだしをし、改善しなければならないポイントも見えてきているので、そこをしっかりと対応し、よい状態で鈴鹿に入れればと思います。皆さん引き続き応援よろしくお願いします 」

芳賀紀行 | ライダー
「今回のタイ・ラウンドでは、まずエンジンを乗せ換えたのですが、レース1決勝のサイティングラップですでにおかしいと感じていて、13周目にエンジンが壊れリタイアしてしまいました。レース2では次のエンジンに組み替えたのですが、今度はフ ィーリングががらりと変わってしまい、車体のセッティングも合わなくて、時間切れで決勝スタートとなってしまいました。序盤からペースが上げられない状態がつづき、残念ながら何もできないレースとなってしまいました。 ただ、車体のセットアップの方向性は見えてきています。次の鈴鹿はよく知っているサーキットだけに、早く鈴鹿に持ち込んでマシンをしっかり仕上げたいと思っています。鈴鹿で車両をきちんと把握できれば、残りの他のサーキットでもやり方がわ かってくるので、今シーズンのターニングポイントとして鈴鹿を有効に活用したいと思います」