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K-max RacingARRC初戦から6位入賞を果たす!

 2017年、FIMアジアロードレース選手権(ARRC)がマレーシアの南端にあるジョホール・サーキットで開幕した。このジョホールでの一戦が、今シーズンからARRCスーパースポーツ600クラスに参戦を開始するK-max Racingの初陣となった。

 チーム代表兼監督の芳賀健輔と、世界選手権43勝を誇り、このアジアロード選手権シリーズへの参戦も今年で3年目を迎える芳賀紀行の兄弟によるK-max Racing。使用するマシンはYAMAHA YZF-R6(ダンロップタイヤ使用)、ゼッケンナンバーは「41」である。

 アジア5ヵ国を転戦する全6イベント12戦で争われるARRCは、1イベントで2レースを行なうシリーズで、4月1日(土)に予選と決勝レース1、そして2日(日)にレース22回の決勝レースが組み込まれている。各レースともに、ジョホール・サーキット(全長3.86km/コ ーナー数12)を17周する。
 この同じジョホール・サーキットで事前に開催された合同テストが、チームとしての初の本格活動ということもあって、マシンのシェイクダウン、そして芳賀紀行にとって初となるヤマハYZF-R6の確認、さらにさまざまな確認が行なわれた。合同テストか ら開幕までのわずか2週間という短い期間にも、チームは準備を進めてきた。
 芳賀の41号車は、レースウィークスタートとなる331日(金)の練習走行セッションから、着実にタイムを削っていくものの、トップ集団とのタイム差はなかなか縮まることはない。しかし、同じヤマハYZF-R6を使用するチームだけをみても、他のいずれのチ ームもARRCへの参戦が長く、既にデータを持っている。さらに複数台参戦をしているチームが多い。K-max Racingとしても、無理はせず、まずは様子見といったところ。ピット内も緊張感はありつつも、和やかな雰囲気である。
 セットアップ作業はウイーク2日目も続けられ、予選セッションも決勝を見据えたセッティングを試しながらの走行となった。そのため、予選セッションでのベストタイムは133216。決勝グリッドは14番手、5列目センターからのスタートとなった。
 そして決勝レース1。レースが進むにつれ、トップ争いの7台、そして8番手争いの7台という、大きく2つのグループに分かれてレースは進行していった。レーススタートから慎重に走り出した芳賀は、8番手争いの中で激しく順位を変えながらも力走。しか し「タイヤが終わってしまった」ということで、終盤でペースダウン。同時にコースの一部で雨が落ちてくるという状況となったことで、最終ラップで前を行く2台が転倒し、12位でレースを終えることとなった。ポジションは下位に沈んだものの、レー ス中のベストラップは予選タイムをさらにコンマ7秒削るものとなり、これはトップとそん色ないものであった。
 そして迎えた日曜日、決勝レース2を前に午前中に行なわれたウォームアップセッションでは、セッション7番手のタイムを出したものの転倒。マシンは、クランクケースカバーが割れてしまう損傷を受けたものの、チームは決勝レースまでの4時間でなん とか修復し、YZF-R6を無事にグリッドに付け、レースはスタートした。
 41号車のスタートはまずまずで、1コーナーに12番手で入っていくと、さらに順位を上げ、前車のコースアウトなども重なって、2周目には7番手、さらに5番手まで順位を上げて走行。最終盤に1台パスされたものの、見事6位でフィニッシュした。

 開幕戦を終え、芳賀は14ポイントを獲得し、ランキング10番手につけている。続くARRC2戦は414(金)~15日(土)にタイにあるチャン・インターナショナル・サーキットで開催となる。
 
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芳賀健輔 | チーム代表兼監督
「合同テストの結果を落とし込んで、車両のセットアップを進めましたが、エンジンフィーリングが合わず、なかなかすぐに良くなるものでもなく、マシンは煮詰めきれなかった部分があの結果になってしまったと思っています。レース2もその前に転 倒があり、チームとしてできるだけのことはしました。結果、レース中のタイムも落ちず、シングルフィニッシュできたことは非常にうれしいです。まだまだ課題は多いですが、改善できるポイントは改善し、次戦に向けて進めていきたいと思います。 皆さん引き続き応援よろしくお願いします」
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芳賀紀行 | ライダー
「予選セッションも決勝に向けたセッティングに時間を費やしていて、レース1もぶっつけ本番という形になってしまいました。レースも前半はよかったんですが、最後にタイヤが終わってしまって結果はイマイチなところに収まってしまいました。 ただ、レース1ではマシンのセットがそれまでで一番いい感じになっていて、レースで何が足りないのかをつかむことができましたし、最後まで走り切ったのでデータも取れたと思います。 レース2では、朝のウォームアップ走行で、さらにセットアップを変えて出ていったですが、フロントのフィーリングが良くなくて結果転倒してしまいました。レース2は、セッティングもタイヤチョイスもすべてチームにお任せして臨みました。スター ト後もフロントのフィーリングが良くなくて、転ばないように踏ん張って守りのレースとなってしまいました。運よく前方での転倒もあってうまく6位で完走できました。チーム初レースでこの結果なら上出来だと思います。チームのみんなに感謝した いです。 マシンの問題点はそう簡単に解決することではないので、次回のタイ戦は今回同様厳しい戦いとなってしまうでしょうが、まだまだチームは立ち上がったばかりだし、気分的にはとても楽しんでいるので、次回のレースも楽しみです」
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タイ⑭